前提としてですが、小学校の先生をおすすめしたい人は、ワークライフバランス(趣味や家族との時間)を大切にして生きていきたい人やほどほどのお金で幸せに生きていける人です。そして、教員としておすすめしているのは、あくまでも「小学校の先生」です。小学校の先生だからこそさまざまな恩恵があるのです。では以下にメリットの一部(本当にいっぱいあるんですよね。)をまとめます。初めから小学校の先生を志しそうな人の「子どもとたくさん関われる」、「子どもは可愛い」などは省きますね。
目次
何たって公務員
これに関しては、もう説明もクソもないと思いますが、見出しの通りで、違反行為(体罰、わいせつ行為など)をしなければクビのリスクが非常に低い仕事です。また、利益追求の必要が全くない(ノルマがない)のも魅力ですよね(それが嫌な人もいるでしょうが、その人は営業職をしましょう)。もちろん仕事そのものをめちゃくちゃ楽しむことも可能です。担任はかなり裁量があるので(ただし、権力はない)いろいろな教え方を試すことができます。
勤務地による引越しの必要がない
これは、まだ結婚していなかったり、お家を建てていない若い層にとってはそうでもないと思います。しかし、結婚して子育てをする時や、お家を建てたいと思っているなら非常に大きなメリットになります。すごくいいお家を建てたのに、単身赴任でそこに住めない友人の話を聞くとすごく不憫に思うことがあります。ただ、一番大変なのは、子どもの保育園問題です。ただでさえ、待機児童が多いこの世の中でせっかく入園できた保育園に通えなくなるのは、想像するだけでかなり辛いと思います。勤務地変更による引越しは結婚相手と揉める非常に大きな要因にもなってるみたいです。小学校の先生は、都道府県採用なので自ら隣の都道府県を選ばない限り、勤務地が変わることで引越しまで検討することはありません(したかったらしたらいいと思います)。
電車に乗らない通勤が可能
私にとって非常に大きなメリットでした。私は自転車通勤8分を実現したこともあります。もともと一般企業で働いていたけど、電車に乗りたくなくて辞めたと言っても過言でないほど、電車に乗る時間が嫌い(好きな人すいません)でした。すぐ[電車に乗っている時間]✖️[1年間の通勤日数]を算出しては落ち込んでいました。
小学校の先生は都道府県採用になります。例えば大阪府で講師登録した場合には、大阪府の小学校に配属されるのですが、どこでもというわけではありません。講師(非正規雇用)の場合はちゃんといくつかの小学校の中から「ここ募集ありますよ。」と選ばせてくれます。(正規雇用でも、通勤時間は考慮してもらえます)またいずれ書こうと思っていますが、採用試験合格1年目の初任者でも近くで採用される確率をあげる方法はあります。講師の方で、近くで採用されたい方は、都道府県の講師登録をした後に、配属されたい市町村の教育委員会に履歴書を持っていくとかなりの確率で声がかかります。(地域によってはエグいくらいの講師不足なので)公立の学校で働くなら、人材派遣系の会社ではなく、直接教育委員会に行きましょう。その方が選べるし、サクッと決まります。
超ルーティンワーク
まず、教える内容はほぼ変わらない(小学校6年分だけ)。1年間の行事もほぼ変わらない。毎日することもほぼ変わらない。毎日やる仕事のやり方を工夫すると驚くほど仕事が楽になります。会議がない日にすることがなくて5時まで何しようか悩むほどで、しょうがなく体育館で、バスケットボールのドリブル練習やサッカーのリフティング練習をしていました。
小学校には部活がない
これは意外と知らない人多いですよね。友人に、「部活大変やんなぁ?、ほぼ手当てないんやろ?」「遅くまであるんやろ?」「土日潰れるのかわいそう」と言われるのですが、そもそも部活がない。クラブ活動はあるけど、学校によりますが月に1〜2回ほど6時間目(15:30までくらい)にやるだけ。はっきり言って楽勝です。
夏休みがある
これは、本当に最高です。気分は学生。小学校の先生はおすすめだと言っても、雇われの身です。他の仕事同様にもちろん嫌なことはあります。でも、その全てがどうでも良くなるのが、夏休み!です。地域差(水泳に力を入れてる学校や地域は避けましょう。夏休みにプールがあります。)はありますが、うまくいけば2週間以上続けて休みが取れますよ。海外でも、どこでも行ってきてください。サーフィンに明け暮れた先生が、表情が分からなくなるくらい丸焦げに焼けて帰ってきました。インドで何かを悟って帰ってきた後輩もいます。小学校の先生の夏休みの仕事は、電話番や、荷物の受け取り、花の水やり、うさぎなどの餌やり(飼育小屋がある場合)くらいです。暇すぎるので、本を読んだり、成績処理の準備をしたりしてました。休みが取れる期間は本当に地域差があるようなので、よく確認してくださいね。私の地域ではだいたい35日間の間に当番が1人1〜2回あるくらいでした。
有給休暇の使い勝手がかなり良い
前提として、地域差はありますのでよく調べてくださいね。僕の地域では15分単位で有給休暇を取ることができます。子どもや親の看護休暇は有給休暇ではなく、別に特別休暇として割りあてがあり、それらを駆使するとかなり休めます。人間ドックも職免で休めました。
僕は、子どもたちの授業が終わると、やることがないので、子どもたちと一緒に荷物を持って帰っていました。15分だけ使うことはありませんでしたが、45分、60分、90分だけ休むといったことができるので、定時帰宅では間に合わない用事や、そもそも定時まで働きたくない時に有給を使って帰っていました。
定時帰りや、定時前に有休を使って帰ることも可能
4月以外(4月は超大切!4月を制するものは1年を制する!)は、トラブル(1年に1〜2回はある)でもない限り定時以降に帰ったことはほぼないです。最近では、学校が閉まる時間が9時と決まっている学校が多く。何が起きても9時(一般企業と比べたらめっちゃ楽じゃないですか?)には帰れました。トラブルは一般企業に勤めててもあると思うので、嫌ですが、みんなに起こりうるしょうがないことなのです。
大切なことは、毎日する作業をいかにして無くすかで、無くせないにしても短時間でできる方法に変えればいいのです。それによって一切仕事をためないことが可能となり、授業以外することは会議に出るくらいにできます。ただ、やらなくていいことをものすごく時間かけてやる先生がいっぱいいるのも事実(仕事好きなんだなーって思います)。原因はわかっているので、少しずついい方法をシェアできたらと考えています。
小学校の先生はなりやすい
まず、講師(講師と教諭の違い)であれば、講師登録をすれば今すぐなれます。僕は講師でも全然いいと思いますけど、公務員の恩恵を多く受けたいなら、教員採用試験を受けて正規雇用(正教員、正職員、正職などと呼びます)を目指してもいいと思います。正教員になるための教員採用試験についても、しっかり対策をすればそれほど難しいものではありません。全く対策せずに受験する方(とりあえず受けてる人)はかなりいるようで、実際の倍率よりも大分受かりやすいと思います。
ホワイト企業は、高学歴の方でも、なかなか採用されません。しかし、小学校の先生の職に対する世間のイメージはかなり悪いです。そのため、この職に就くのは簡単なのです。仕事内容については、世間のイメージと違ってやりようによってかなり楽になる仕事です。何人もの若手の先生(ベテランの先生は頑固だから、やってくれない人が多かったです。)にやり方をかえてもらうことで定時帰りを実現してもらいました。夏休みがある仕事が世の中にどれだけあるでしょうか?世間でホワイトの印象があれば、もっとなりにくい職業なはずです。受ける恩恵に対して、このなりやすさは小学校の先生を目指す大きな魅力だと思います。(みんなで内緒にしておきましょう)
まとめ
今回は、小学校の先生になるメリットについて他業種の方では想像できなくて、更になかなか得られない小学校の先生ならではのメリットをピックアップして書きました。僕としては、ストレートに小学校の先生になるのではなく、他業種を経験してから小学校の先生になることをおすすめします。しかし、今回の話を教育実習生に話すと、すごく驚いたあとに、迷っていた子も結局は教職一本でいきますと道を決めていました。一回しかない人生まわり道は楽しいですが、それはそれでいいのかなとも思います。
1年目の子とチームを組んで仕事をしたとき、みんなが謎の仕事をしている中で、二人で早く帰っていました。というか、組んだ先生は教職について一年目の時以外、全員定時で帰ってもらってました(仕事なくても残りたい人は仕方ないですが)。要はやり方でなんとかできることがかなり多い仕事で、そのやり方は1年目の子でもできることだと確信しています。
転職を考えている方、今の仕事が嫌で仕方ない方、小学校の先生になってみたいけど世間のイメージがあって躊躇している方、また現在小学校の先生をしていて、仕事が溜まって困っている方に向けてこのブログを捧げたいと思います。